【顔を書いて楽しく基本を身につけよう】

7月は『たなばた競書大会』、8月は2年に一度の『日本習字硬筆展』への出品に挑戦し、グンと上達してくれた生徒さん達。

そして9月。お手本(月課題)の内容が難しくなってきました。お手本を初めて見て「書ける!簡単そう!」と言っていたものの、いざ書き始めてみると上手く形が取れなかったり、文字の大小のバランスがおかしくなったり、中心が揃わなかったり。。。
上達するにつれてより細かな箇所まで自分で気にするようになり、「思うように書けへん!!」と悔しくて機嫌が悪くなったり泣けてくるお子さんもチラホラおられます。

こうなると、私がどれだけ励ましてもアドバイスしようとしても素直に聞いてはもらえません。そんな時は、気持ちの切り替えが出来るまでそっと見守っています。すると、周りの子の様子を見ているうちに「もう一枚書く!」と練習を再開し「次はここを気をつける!」と目標を定めてアドバイスも聞き入れてくれています。


ササッといい加減に書いて「これで良いや!」という態度でなく、「次こそは納得いく一枚を書きたい!」と一枚一枚ヤル気をもって一生懸命お稽古してくれている姿勢に関心します。当教室は嬉しいことに、そういった向上心のある生徒さんばかりです(*^-^*)刺激を受けあい、互いに添削をしあう姿も見られるようになりました。

毎回、毛筆のお稽古では課題を書く前に基本練習を必ずおこなっています。

左利きのお子さん。毛筆自体が初めてなので、右手で練習中です。

基本からしっかり身に着けてもらおう!わかりやすくコツを伝えよう!楽しく学んでもらおう!という思いは教室開設時から変わっていません。大人の部も同じ思いで開講しております。

先日、Instagramにて他の日本習字教室の先生が毛筆の基礎を教える取り組みとして顔をイメージした基本線練習の手本写真を投稿されているのを拝見し、許可をいただき当教室も参考にさせていただくことにしました。

2年生『カメラ』、3年生『貝がら』。学年ごとの課題のポイントを取り入れています。このあと、他verも書きました。幼児さんにはキャラクター風のお顔練習で筆に慣れてもらっています。

「お絵描きではないよ~」と何のための練習かを皆に伝え、9月から各学年の月課題にあったポイントを取り入れた顔を書いてもらっています。高学年は恥ずかしがって今まで通りの基本練習をおこなっていますが、幼児~低学年は毎回すごく楽しんでくれています。なかには、月課題を見て自分でポイントを見つけながら書いているお子さんもいます。

親御さんの中には、学校の毛筆書写やお習字教室などで、書に必要な技法8種が全て含まれている『永』を基本練習として学ばれた方も多いかと思います(永字八法)。これらの技法を少しずつ取り入れて顔に見立てて書くことがこの『顔で基本練習』です。

こうして基本練習をしたあと月課題練習に入ると「お顔を書いた時の部分と同じ」と気付きも増えてきています。(これら基本練習の様子を当教室のInstagramに投稿したところ、’いいね!’’や’コレクションに保存’’をたくさんしていただきました。ありがとうございます。反応の多さに驚いていますΣ(・ω・ノ)ノ! Instagramはこちら

遊びや脱線が起こらないように気をつけつつ、毛筆も硬筆も基本をしっかり身に着けていただけるよう、今後も工夫して指導してまいります。

長文になりましたが、最後までお読みいただきありがとうございました。